伝統と革新が織りなす時代を超えたクラフトマンシップ
こんにちは、ファッション愛好家の皆さん。今回は日本が世界に誇るファッションブランド「visvim(ビズビム)」をご紹介します。伝統的な職人技と先進的なテクノロジーを融合させた独自のアプローチで、国内外から高い評価を受け続けるvisvimの魅力に迫ります。
創設者格言:中村ヒロキの思想

「ものづくりに妥協したくない。長く使えるものを作りたい。時間が経つほどに味わいが増していくような製品を生み出したいんです。」 – 中村ヒロキ
visvimの創設者である中村ヒロキは、一過性のトレンドに流されない本質的な価値を持つアイテムを作り続けることをブランドの核心としています。彼のものづくりへの姿勢には、日本の伝統的な職人気質と、グローバルな視点が融合しています。
「自分が本当に好きなもの、長く使いたいと思えるものを作りたい。それが結果的に多くの人に共感してもらえることにつながっているのだと思います。」
中村氏は世界中を旅して素材や技術を探求し、伝統的な手法とモダンなテクノロジーを組み合わせることで、「新しい基準」を作り出すことに成功しています。この独自の姿勢は、単なるファッションではなく、一つの文化を創造していると言えるでしょう。
ブランド沿革:visvimの軌跡
年 | 出来事 |
---|---|
2000年 | 中村ヒロキがvisvimを設立。最初のフットウェアコレクションを発表 |
2001年 | ブランドを象徴する「FBT」モカシンスニーカーの初代モデルを発表 |
2003年 | アパレルラインの本格展開を開始 |
2006年 | 初の直営店「visvim free international laboratory」を東京・代官山にオープン |
2008年 | レディースライン「WMV」の展開を開始 |
2010年 | パリでのプレゼンテーションを開始。インディゴ染めの技術を取り入れた「Social Sculpture」デニムを発表 |
2013年 | コンセプトストア「F.I.L.」をニューヨークに出店、北米市場へ本格進出 |
2015年 | パリのマレ地区に旗艦店をオープン、欧州市場への進出を強化 |
2017年 | ブランド設立の地、東京・代官山に新たなコンセプトストア「little cloud coffee」をオープン |
2020年 | アーティザンプロジェクト「Contrary Dept.」を始動。伝統工芸職人とのコラボレーションを強化 |
ブランドの誕生と初期の展開
visvimは2000年、中村ヒロキによって設立されました。当初はフットウェアに特化したブランドとして誕生し、特に2001年に発表された「FBT」モカシンスニーカーは、ネイティブアメリカンのモカシンとモダンなソール技術を融合させた革新的なデザインで大きな注目を集めました。ブランド名の「visvim」は、ラテン語の「vis(力)」と「vim(エネルギー)」から着想を得たとされています。
アパレルラインの展開とブランド哲学の確立
2003年からアパレルラインの本格展開を開始したvisvimは、素材へのこだわりと高度な技術を組み合わせた製品で独自のポジションを確立します。特に日本の伝統的な藍染め技術を現代的に解釈した「Social Sculpture」デニムや、職人による手作業を多く取り入れたジャケットなどは、ブランドの哲学を象徴するアイテムとして高い評価を得ました。2006年には東京・代官山に初の直営店「F.I.L.(Free International Laboratory)」をオープンし、ブランドの世界観を立体的に表現する場を創出しました。
国際展開と評価の高まり
2010年代に入ると、visvimは国際的な展開を加速させます。2013年にはニューヨークに「F.I.L.」をオープンし、2015年にはパリにも旗艦店を構えるなど、グローバルな存在感を高めていきました。この頃には既に、カニエ・ウェストやジョン・メイヤーなどのセレブリティが愛用するブランドとしても知られるようになり、特に「FBT」は世界中のスニーカーコレクターから熱狂的な支持を集めるアイコン的存在となっていました。
伝統工芸との融合とサステナビリティへの取り組み
2010年代後半からは、日本各地の伝統工芸とのコラボレーションをさらに深化させ、2020年には「Contrary Dept.」プロジェクトを始動。染色や織物、木工などの伝統技術を持つ職人たちとの協働により、現代のファッションシーンに新たな価値を提案しています。また、長く使えるものづくりというブランド哲学は、近年の持続可能性を重視する流れとも共鳴し、エシカルファッションの先駆者としての一面も評価されています。
パンデミック後の進化
2020年以降のパンデミック期間中も、visvimは本質的な価値に焦点を当てたものづくりを続けました。デジタルプレゼンテーションを取り入れつつも、製品そのものの品質と耐久性を最優先する姿勢は変わらず、むしろ消費社会への問いかけとして、よりスローでサステナブルなファッションの可能性を示しています。また、オンラインプラットフォームの強化と並行して、リアルな体験の価値を再確認するための小規模なワークショップやポップアップイベントなども展開しています。
ブランドライン:visvimのコレクション
メンズコレクション
ヴィンテージアメリカンとワークウェア、日本の伝統的な職人技を融合させたデザインが特徴。特に伝統的な染色技術を用いたデニム製品や、複雑な加工を施したジャケット、ハンドメイドの要素を取り入れたフットウェアなどが代表的です。素材へのこだわりと経年変化を考慮した設計により、長期間使用することで味わいが増していく製品づくりを実現しています。
WMV (Women’s visvim)
2008年にスタートしたレディースライン。メンズラインと同様の哲学に基づきながらも、より女性らしいシルエットや素材選びが特徴です。伝統的な刺し子や絞り染めなどの技法を現代的に解釈したアイテムや、ヴィンテージファブリックを使用したドレスなど、クラフトマンシップとフェミニンさが共存するコレクションを展開しています。
代表的なアイテム
visvimには多くの人気アイテムがありますが、特に代表的なものとして以下が挙げられます:
アイテム名 | 初登場 | 特徴 |
---|---|---|
FBT | 2001年 | ネイティブアメリカンのモカシンとビブラムソールを組み合わせた革新的なスニーカー。名称はイギリスのバンド「Funky Bass Team」の略称に由来。毎シーズン素材や色を変えながら進化を続ける、ブランドを象徴するアイコンモデル。 |
Social Sculpture Denim | 2010年 | 伝統的な織機で織られたセルビッジデニムを使用し、日本の熟練職人による手作業での藍染めや加工を施したデニムシリーズ。「社会的彫刻」という名称は、着用者とともに時間をかけて形作られていく芸術作品のような存在であることを表現。 |
Christo Sandal | 2006年 | 複数のストラップとビブラムソールを組み合わせた機能的なサンダル。アーティストのクリストにちなんで名付けられた。軽量で耐久性が高く、アウトドアからタウンユースまで幅広いシーンで活躍する人気モデル。 |
ICT Kerchief | 2012年 | 「Intricate Careful Transitional」の略である「ICT」は、手作業による複雑で丁寧な工程を経て生産されることを意味するvisvim独自の製法。このケルチーフは天然染料による手染めで、一点一点が微妙に異なる表情を持つ。 |
Sanjuro Kimono Jacket | 2014年 | 伝統的な和服の要素と西洋のテーラリングを融合させたジャケット。黒澤明監督の映画「椿三十郎」からインスピレーションを得ており、和紙を糸にした特殊な生地や手縫いの要素を取り入れた職人技が光る一着。 |
コンセプトストア「F.I.L.」
Free International Laboratory
visvimの直営店「F.I.L.」は、単なる販売店舗ではなく、ブランドの世界観や哲学を体現する実験的な空間として機能しています。店内には製品だけでなく、世界中から集められた工芸品やアート作品、中村ヒロキのコレクションなども展示され、訪れる人々にインスピレーションを与える場となっています。また、伝統工芸の実演や限定商品の発表など、ブランドと顧客をつなぐコミュニケーションの場としての役割も果たしています。主要店舗は東京、京都、ニューヨーク、パリに展開しており、それぞれが地域の特性を活かした独自の空間設計がなされています。
ブランド愛用芸能人:visvimを愛する著名人たち
visvimは、その独特の美学と妥協のないクラフトマンシップで、世界中のセレブリティやアーティストから強い支持を得ています。特に本物志向のクリエイターやアーティストからの評価が高いのが特徴です。
国内セレブリティ
- 野村訓市 – ファッションアイコンとして長年visvimを愛用
- 窪塚洋介 – 私生活でもvisvimのアイテムを頻繁に着用
- 松田龍平 – 映画のプロモーションやインタビューでも着用多数
- TAKAHIRO(EXILE) – FBTスニーカーのコレクターとしても知られる
国際的セレブリティ
- カニエ・ウェスト – 初期からのサポーター、特にFBTの愛用者として有名
- ジョン・メイヤー – 熱心なコレクターで複数のインタビューでvisvimを称賛
- エリック・クラプトン – 長年の愛用者で特にジャケットのコレクションが充実
- トラヴィス・スコット – ステージ衣装やミュージックビデオでも着用
アーティスト/クリエイター
- 高橋盾(UNDERCOVER) – デザイナー仲間として尊敬を表明
- 村上隆 – アーティストとしての共通点から私的交流も
- 藤原ヒロシ – 長年の友人であり互いに影響を与え合う関係
- fragment design – コラボレーションも実現
セレブリティエピソード
「visvimのFBTは私のキャリアを通じて常に身近にあった靴です。世界中どこにいても、どんなスタイルでも合わせやすい。そのクラフトマンシップの高さは、自分の音楽制作にも通じるものがあります。細部へのこだわりが最終的な品質を決定するという点で。」
— ジョン・メイヤー
特にジョン・メイヤーはvisvimの熱心なコレクターとして知られており、自身のInstagramでもしばしばvisvimのアイテムを紹介しています。彼は複数のインタビューで「visvimは単なるファッションブランドではなく、一つの文化である」と語り、その哲学的な側面にも共感を示しています。
また、カニエ・ウェストも初期からのvisvim愛好家として知られており、特にFBTスニーカーコレクションは有名です。彼自身の「YEEZY」ブランドにもvisvimの影響が垣間見えるという指摘もあります。
まとめ:visvimの魅力と未来
visvimは、ファッションの枠を超えて、モノづくりの本質を問い直す文化的な存在となっています。中村ヒロキの「長く使えるものを作りたい」という信念は、現代の消費社会に一石を投じるメッセージでもあります。伝統技術の保存と革新、素材開発への飽くなき探求、そしてグローバルと地域性の融合—これらの要素が組み合わさって、visvimならではの世界観を形成しています。
ブランドの特徴
- 伝統技術と先進テクノロジーの融合
- 素材へのこだわりと独自の加工技術
- 経年変化を想定した設計と耐久性
- 文化的背景を重視したものづくり
今後の展望
- 失われつつある伝統工芸技術の保存と継承
- サステナブルなものづくりの更なる追求
- デジタル時代における実体験の価値の再定義
- 新たな素材開発と技術革新
設立から20年以上を経て、visvimは単なるファッションブランドの枠を超え、現代における「本物」の意味を問い続ける文化的存在となっています。瞬間的なトレンドに左右されない時代を超えた価値観は、今後も多くの人々を魅了し続けることでしょう。
あなたもvisvimの世界観に触れてみませんか?
一時的な流行に左右されず、時間と共に育まれる本物の価値。visvimが提案する「新しいスタンダード」は、あなたの生活に新たな視点をもたらすかもしれません。
この記事が、ファッションやデザインに興味を持つ皆さんのブランド理解の一助となれば幸いです。次回は別のデザイナーブランドについて深掘りしていきます。お楽しみに!