日常に溶け込む洗練と佇まいを追求する日本の美学
こんにちは、ファッション愛好家の皆さん。今回は日本のメンズウェアブランド「COMOLI(コモリ)」をご紹介します。素材選びから縫製、シルエットに至るまで妥協のない姿勢で、着る人の日常に自然に溶け込む服づくりを追求するCOMOLIの魅力に迫ります。
創設者格言:小森啓二郎の哲学

「素材、縫製、シルエット。この3つのバランスが良い服を目指しています。着ていて気持ちの良い服、着ている人の個性を引き出す服を作りたい。」 – 小森啓二郎
COMOLIの創設者である小森啓二郎は、派手なデザインや目を引くディテールに頼らず、素材、縫製、シルエットの完璧なバランスを追求する姿勢で知られています。彼のものづくりへの信念は、着る人の個性を引き立て、長く愛用できる本質的な価値を持つ服を生み出すことにあります。
「服は主役ではなく、着る人を引き立てる脇役であるべき。そして、その脇役としての役割を完璧に果たすためには、細部にまでこだわり抜く必要がある。」
小森氏のアプローチは一見シンプルに見えますが、その背後には緻密な素材研究や製法へのこだわりが存在します。彼の「普遍的であること」への追求は、流行に左右されない時代を超えたスタイルを生み出し、多くの人々に共感を呼んでいます。
ブランド沿革:COMOLIの歩み
年 | 出来事 |
---|---|
2009年 | 小森啓二郎がセレクトショップ「1LDK」を設立 |
2011年 | 「COMOLI」ブランドの立ち上げ。最初のコレクションを発表 |
2012年 | 東京・代官山に初の直営店「COMOLI」をオープン |
2014年 | 現在のブランドの象徴となるベロアシャツやウールシルクのアイテムを発表 |
2016年 | 東京・中目黒に旗艦店「COMOLI中目黒店」をオープン |
2018年 | 海外セレクトショップでの取り扱いを本格的に開始。国際的な認知度の向上 |
2020年 | パンデミック下でもブランドの本質を守りながらオンライン展開を強化 |
2022年 | 創業10周年を記念した特別コレクションを発表 |
セレクトショップからブランド誕生へ
COMOLIの歴史は、創設者の小森啓二郎が2009年に東京・奥渋谷にセレクトショップ「1LDK」をオープンしたことから始まります。アパレル業界での経験を積んだ小森氏は、自身の理想とする服づくりを追求するため、2011年に自らのブランド「COMOLI」を立ち上げました。ブランド名は彼の姓「小森」のイタリア語読みから取られています。これは彼がイタリアのクラフトマンシップに深く影響を受けていることの表れでもあります。
独自の美学の確立
2011年の設立当初から、COMOLIは「素材、縫製、シルエット」の完璧なバランスを追求し、装飾や過度なデザイン要素を排除したミニマルな美学を打ち出しました。特に素材選びには妥協がなく、日本国内外から厳選した素材を用い、着心地と経年変化の美しさを重視したアイテム開発を行っています。2014年に発表されたベロアシャツやウールシルク素材を用いたアイテムは、ブランドの代名詞的存在となり、その素材感と絶妙なシルエットで多くのファッション愛好家を魅了しました。
ブランドの成長と直営店展開
2012年に東京・代官山に初の直営店をオープンして以降、COMOLIは慎重にしかし着実にその存在感を高めていきました。特に2016年の中目黒店オープンは、ブランドの成長における重要な転機となりました。広々とした空間に厳選されたアイテムだけを並べるミニマルな店舗設計は、COMOLIの美学を体現するものとなっています。また、この頃から国内の有力セレクトショップでの取り扱いも増え、独自の位置づけを確立していきました。
国際的な評価と現在
2018年頃から海外のセレクトショップでの取り扱いが本格化し、国際的な認知度も徐々に高まっています。特にヨーロッパやアメリカの目利きとして知られるショップでの取り扱いは、COMOLIの品質と美学が国境を越えて評価されている証でもあります。2020年のパンデミック以降も、ブランドの本質的な価値を守りながらオンライン展開を強化するなど、着実な進化を続けています。2022年には創業10周年を迎え、その節目を記念した特別コレクションも発表されました。
ものづくりへのこだわり
COMOLIの特筆すべき点は、そのものづくりへのこだわりです。製品開発にあたっては素材選びから始まり、サンプル作りと試着を何度も繰り返し、完璧なバランスを追求します。多くのアイテムは日本国内の工場で生産され、熟練の職人による丁寧な縫製が施されています。また、既存の素材に満足せず、素材メーカーと協力して独自の生地開発も行うなど、理想の服を実現するための努力を惜しみません。このような姿勢が、着る人の日常に自然に溶け込みながらも、確かな存在感を放つCOMOLIの服を生み出しています。
ブランドライン:COMOLIのアイテム
シーズナルコレクション
春夏と秋冬の年2回発表される定番コレクション。季節に合わせた素材選びと機能性、そして時代を超えた普遍的なデザインが特徴です。シーズンごとに少しずつ進化を続けながらも、ブランドの核となる美学は変わらず、長く愛用できるワードローブとなるアイテムを提案しています。流行に左右されない独自の解釈によるアウターウェア、シャツ、パンツなどが揃います。
リカーリングアイテム
シーズンを超えて継続的に展開される定番アイテム。素材やディテールに微調整を加えながらも、基本的なデザインやシルエットは維持され、長期的に愛用できる普遍性を持っています。これらのアイテムは、COMOLIのものづくりの哲学が最も純粋に表現されたものであり、多くのファンがコレクションしていくきっかけとなっています。
代表的なアイテム
COMOLIには多くの人気アイテムがありますが、特に代表的なものとして以下が挙げられます:
アイテム名 | 特徴 |
---|---|
ウールシルクジャージ | ウールとシルクを絶妙なバランスで配合した独自素材を用いたシリーズ。軽やかでありながら適度な重みと落ち感があり、上質な風合いと美しいドレープ性が特徴。Tシャツやジャケットなど様々なアイテムに展開され、多くのファンを持つCOMOLIを代表する素材の一つ。 |
ベロアシャツ | 上質なコットンベロアを用いた独特の風合いが特徴のシャツ。柔らかな肌触りと光沢感、そして絶妙なカラーリングが魅力。カジュアルながらも品のある佇まいで、様々なスタイリングに対応する汎用性の高さも人気の理由。季節やトレンドに左右されない普遍的な魅力を持つCOMOLIの代表作。 |
ウールフラノパンツ | 厳選された上質なウールフラノを使用したパンツ。素材の良さを最大限に活かした適度なゆとりのあるシルエットと絶妙な丈感が特徴。経年変化による風合いの変化も楽しめるよう設計されており、長く愛用できる一本として人気。シンプルながらも細部への配慮が感じられる作りになっている。 |
デニムジャケット | 伝統的なワークウェアを現代的に解釈した独自のシルエットが特徴のデニムジャケット。厳選された国産デニム生地を使用し、着込むほどに味わいが増す設計になっている。細部の仕様や縫製にもこだわり、カジュアルながらも上品な雰囲気を醸し出す。ワードローブの定番として長く愛用できる一着。 |
ウールチェックシャツ | 厳選された上質なウール素材を用いた、季節感のあるチェック柄シャツ。柔らかな風合いと絶妙な色使いで、主張しすぎない品のあるデザインが特徴。単体での着用はもちろん、レイヤリングにも最適で、コーディネートの幅を広げてくれる実用性も備えている。 |
素材へのこだわり
COMOLIの素材開発
COMOLIのものづくりの核心にあるのが、素材へのこだわりです。単に既存の素材を使用するだけでなく、理想の風合いや機能性を追求するため、素材メーカーと密接に協力して独自の生地開発も行っています。例えば、ウールとシルクの配合比率を何度も調整して生まれたウールシルクジャージや、独特の風合いと経年変化を楽しめるよう開発されたコットン素材など、素材そのものからCOMOLIらしさを追求しています。また、素材選びにあたっては品質はもちろん、環境への配慮や持続可能性も重視しており、長く愛用できることが結果的にサステナブルなファッションにつながるという考え方を実践しています。
ブランド愛用者:COMOLIを愛する人々
COMOLIは派手な宣伝や有名人を起用したマーケティングをほとんど行わず、製品そのものの質と価値で支持を広げてきました。そのため、特定のセレブリティよりも、むしろファッションやデザイン、アートなどの分野で活躍するクリエイター層や、本物を見る目を持つ大人の男性からの熱い支持を受けています。
クリエイティブディレクター
- 南貴之(『POPEYE』元編集長)- ファッション誌でも取り上げ
- 森山大道(写真家)- プライベートでの愛用が知られる
- 松井冬子(現代美術家)- 制作着としても活用
- 佐藤可士和(アートディレクター)- インタビューでも言及
ファッション業界人
- 中村達也(stylist)- 私物としての愛用を公言
- 鈴木親(BEAMS創設者)- 早くから注目
- 横田陽介(HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE)- リスペクトを表明
- 松浦弥太郎(「暮しの手帖」前編集長)- エッセイでも紹介
音楽・映画関係者
- 坂本慎太郎(音楽家)- ライブやジャケット撮影でも着用
- 橋本麦(映画監督)- 私生活でも愛用
- 星野源(ミュージシャン・俳優)- プライベートでの着用が目撃
- 小田切讓(俳優)- インタビューで言及
コアなファン層とコミュニティ
COMMUNITY
COMOLIの魅力は、派手なマーケティングや宣伝ではなく、愛好家同士の口コミや体験共有によって広がっていることが特徴です。SNSやファッションフォーラムでは、COMOLIの素材感や経年変化の様子、様々なスタイリング方法などが熱心に議論され、情報交換されています。また、リリース日には直営店に並ぶ熱心なファンも多く、限定アイテムはすぐに完売することも珍しくありません。
このようなコアなファン層の存在は、大量生産・大量消費の流れに逆行する「本物」を追求するCOMOLIの姿勢が、多くの共感を呼んでいることの証でもあります。ブランドに対する深い理解と愛着を持ったファンの存在が、COMOLIの持続的な成長を支えています。
また、業界内でも高い評価を受けており、多くのデザイナーやスタイリストからリスペクトされています。例えば、「BEAMS」の創設者である鈴木親氏は早くからCOMOLIの価値に着目し、セレクトショップでの取り扱いを始めました。こうした業界内での評価の高さも、COMOLIの品質と哲学の証明と言えるでしょう。
まとめ:COMOLIの魅力と未来
COMOLIは、華美な装飾やトレンドに頼らず、素材、縫製、シルエットの完璧なバランスを追求することで、着る人の日常に自然に溶け込む服づくりを続けています。小森啓二郎の「服は脇役であるべき」という哲学は、逆説的に多くの人々の共感を呼び、ブランドの強固なアイデンティティとなっています。
派手なマーケティングや短期的なトレンドを追わず、本質的な価値にこだわり続けるCOMOLIの姿勢は、ファストファッション全盛の現代において、一つのオルタナティブを提示していると言えるでしょう。
ブランドの特徴
- 素材、縫製、シルエットへのこだわり
- 着る人を引き立てる「脇役」としての服づくり
- 経年変化を考慮した素材選びと設計
- 国内生産による高品質な縫製
今後の展望
- 独自の素材開発のさらなる進化
- 持続可能なものづくりへの取り組み強化
- 国際的な認知度の高まりと市場拡大
- デジタル時代における実店舗体験の価値の追求
設立からの10年余りで、COMOLIは日本を代表するメンズウェアブランドとしての地位を確立しました。その静かながらも確固たる存在感は、今後も多くの人々に支持され続けることでしょう。トレンドに左右されず、本質的な価値を追求し続けるCOMOLIの服は、着る人の人生に寄り添い、長く愛される「本当の定番」となるはずです。
あなたもCOMOLIの世界を体験してみませんか?
流行に左右されず、時間をかけて育む本物の価値。COMOLIが提案する「日常に溶け込む美学」は、あなたのワードローブに新たな視点をもたらすかもしれません。
この記事が、ファッションやデザインに興味を持つ皆さんのブランド理解の一助となれば